セラミック

◇イーマックスプレス

イーマックスプレスは、インレーからクラウンまで、オールセラミックスのあらゆる臨床ケースに使用できる、ジルコニアと共に人気の高い先進のセラミックスシステムです。今までのオールセラミックスシステムにはなかった幅広い機能性を持たせた新しい素材です。高い審美性だけでなくその摩耗性も天然歯に近く、顎関節に悪い影響を与えることがありません。イーマックスプレスはその比類なき多様性と柔軟性、高い審美性から多くの歯科医院様に高く評価されています。
また、イーマックスプレスの製作法には2種類あり、ステイニング法とレイヤリング法が存在します。前歯等、より審美性が求められるケースはレイヤリング法を推奨しています。
 
特長
 
◇高強度 (400MPa) と高い審美性
◇正確に適合する修復物
◇支台歯のシェードを一部カバーでき、天然歯のような審美性を再現
◇天然歯に近い摩耗性

適応例
• シンベニア
• インレー、オンレー、クラウン
• 前歯と小臼歯のブリッジ
• インプラント上部構造

◇ジルコニアセラミック

イーマックスと共に最先端の歯科材料です。
"人工ダイヤモンド"とも呼ばれセラミック材料の中でも一番の強度と耐久性を誇ります。
より高い審美性を求められるケースはジルコニアボンドでの製作を推奨しております。
適用例
・セラミックにしたいが支台歯が変色または金属になっている方
・金属アレルギーの方
・セラミックにしたいが噛み合わせが強く割れてしまうか心配な方
・現在の最高品質のセラミックを入れたい方

◇メタルボンドセラミック

歯冠の内部に金属を使った耐久性に優れた補綴物です。天然歯に近い色調を再現できます。
適応例
天然歯に近いセラミックを入れたい方

◇ハイブリッドセラミック

セラミック材料とレジンの混合物です。

セラミック材料を含むため従来のレジン補綴に比べ耐久性・審美性共に高いですが、時間の経過と共に変色をおこす場合があります
適応例
天然歯と同じ色調の補綴を入れたい方

◇CADCAM冠

CAD/CAM冠はハイブリットレジンブロックを材料にCAD/CAM法によって製作したクラウンです。高温・高圧下の最適条件で重合されたレジンブロックを材料にしているため、従来のコンポジットレジンよりも硬さや曲げ強度が向上しています。


※現在では上下顎小臼歯部と下顎第一大臼歯が保険適用となっていますが、金属アレルギーの患者様に限り臼歯部全ての部位が保険適用内となっています。

金属アレルギーの患者様において、より安全な材料を選択または置き換えるが望ましいですが、その代表であるセラミックスの詰め物や被せ物は保険が効かず自費診療となるため、治療費の面でなかなか踏み込めない患者様も多いかと思います。CADCAM冠はそういった白い歯を入れたいが費用はなるべくかけたくない方に推奨されます。

◇CADCAM使用素材

ジーシー社のCAD/CAM用高靭性ハイブリッドブロック。主成分はウレタン系ジメタクリレート、バリウムガラス。シラン処理剤をフィラー全面にコーティングすることで、ナノフィラーの高密度化を可能としたシランコーティング技術である「FSCテクノロジー」を採用しています。このため従来のセラスマートと比較してフィラー充填率が約10%アップし、物性が向上しており、曲げ強さは270MPa。また平均粒径300nmのナノサイズフィラーにより摩耗による影響が少なく、つやが長く維持されるようになりました。ミリングはウェットとドライの両方に対応しています。

◇ファイバーコア

従来の金属性ポストと比べ、弾性係数が天然歯の象牙質に近く歯質への負担を大幅に軽減することができます。
色調も天然の歯質に近く、金属性ポストのメタル色に影響されることが無いため、透明性の高いイーマックスプレスなどにオールセラミックの支台築造として有効です。

直接法によりチェアサイドでの製作も可能ですが、重合収縮の増加や唾液などの影響、チェアータイムも長くなってしまうため、適正な支台歯形態の付与も可能なラボサイドでの製作を推奨します。

☆平成28年より一部材料での製作でのみ保険適用されました。

◇その他

メタルクラウン・インレー


メタルコア

◇高強度レジンブリッジ

2018年4月より保険適用となりました。金属の代替材料として歯冠用グラスファイバーのフレームに高強度のレジンを用いた3ユニットブリッジです。グラスファイバーにより応力のかかるブリッジ連結部の補強を図っています。同じく保険適用のメタルフリーの補綴物としてCADCAM冠があげられますが単冠症例に限定されてしまいます。高強度レジンブリッジを用いることで臼歯部中間欠損への補綴が可能になりました。また、金属価格の高騰によりその有効性が期待されています。


保険適用の条件として 、上下顎両側すべての第二大臼歯が残存し、左右の咬合支持が確保されている患者に対し、過度な咬合圧が加わらない場合等に、第二小臼歯の欠損に対して、第一小臼歯および第一大臼歯を支台歯とするブリッジに使用する場合に算定されます。ただし、歯科用金属を原因とする金属アレルギー患者では、臼歯1歯の中間欠損に対して、臼歯の支台歯2歯とポンティック1歯のブリッジに使用する場合に算定されます。この場合、医科の保険医療機関または医科歯科併設の医療機関の医師との連携のうえで、診療情報提供(診療情報提供料の様式に準じるもの)に基づく場合に限ります。

◇インプラント上部構造

インプラント上部構造とは、埋入されたインプラント体により支持される補綴装置のことで、大別して、患者による着脱ができない固定式補綴装置と患者による着脱が可能な可撤式補綴装置とに分類される。そのなかで、固定式補綴装置にはクラウン・ブリッジ、ボーンアンカードブリッジとがあります。補綴の種類としてはオールセラミック、メタルボンドなど対応出来ます。さらに固定の方法によってスクリュー固定式とセメント固定式とに分けられます。一方、可撤式補綴装置としては、インプラントを支台としたオーバーデンチャーと顎顔面補綴装置とがあります。